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6月, 2021の投稿を表示しています

叩かれるから今まで黙っておいた 「世の中の真実」 ひろゆき 三笠書房

 暇なときは今現在ほとんどないけれど、何となくやる気が出ない時にYoutubeサーフィンをすることがある。その時に、リコメンデーション機能で出てくるのがこの「ひろゆき」だ。つまり、それだけ「ひろゆき」関連の動画を見ていることになる。彼の動画を色んな人が切り取りをしていて、5分以内で見ることができるので重宝している。 タイトルは、そのひろゆきこと西村博之さんの著書である。彼が言いたいことは、「正しい思考は、正しい知識から」と本の背表紙に書いてあり、一貫して正しい知識を得ることが重要であると言っている。彼の代名詞である、人を論破するのも、相手の正しくない知識を突破口としている。正しい知識を得るためには、事実(fact)を確認しましょうということだ。 本の中ではfactのことを正確な情報やdataなど、色々な言い方をしているので、ここでは分かりやすくfactとする。このfactを知っていれば、自然と考え方も正しい方向に向かうと真っ当なことを言っている。また、本のタイトルは「事実」ではなく「真実」となっている。事実はfactであり、真実はtruthであるため、これはfactをひろゆき流に解釈したtruthであり5つのセクションに分かれている。 1)社会 「日本では、英語ができなくても生きていける。それは、日本だけで生活が成り立つからだ。日本の様に経済圏がその国だけで成り立つ国では、英語が通じにくい傾向がある。」自分の所属する医学の世界に当てはめるとわかりやすい。例えば、韓国や中国の医師と議論する時、圧倒的な英語力にかなわないことが多い。彼らは、国内の雑誌や学会に目を向けているのではなく、海外に目が向いているのだ。日本人でもその様な人はいるが、日本の学会の中では、すぐにお偉いさんになってしまい停滞する人が多い様に思う(factかどうかは不明:個人的見解)。 「ほとんどの人は、自分の仕事が「誰でもできる」様になったことに気づかず、「専門性の高い仕事についている」と思っている。」確かに、自分も思っている。自分は診断することを得意としているが、問診や、検査項目を入力すれば、診断の可能性を順番に列挙してくれるAIが登場してきた。皮膚疾患も、写真をとって検索すれば、めぼしい疾患リストが出てくる。つまり、専門性の高いところをAIがやってくれるので、それをどの様に使うのかという時代がもうき

映画 告白 湊かなえ原作 中島哲也監督

 「湊かなえの作品は読後感がかなり悪いよ」と妻が言っていた。悪いと言われ、キャスティングに松たか子、木村佳乃と分かると怖いもの見たさで観ずにはいられなかった。  中学や高校の頃の思春期は、謳歌した人も、しなかった人もいるだろう。謳歌していないと自己認識がきちんとその時期に出来ている人であれば、大人になった今では、きっと何事かを成しとげていると思う。所謂尖った大人だ。もし、何事も成していなければ、ちょっと危険な大人か、これから為す人だろう。自分は、その当時は謳歌した様に思っていたが、今から振り返れば、周りに流され主体性のない思春期であり、謳歌している風な、この映画のクラスメイト大勢の一人の様だった。  母の愛を十二分に受けた人間からしたら、承認欲求は無に等しい。びっくりする程それはなく、自分は大丈夫だというのが、DNA、魂レベルで浸透している。自分がそのことを知ったのは大学生時代で、友人から、「なぜ君は何もないのに大丈夫そうなんだ?」と言われたことに端を発する。今思えば、「何もない」は大変失礼な言い方であるが、その当時は、失礼とは思わず、確かに何故だろうと思い深く心に残った。その後、色んなものふ触れるにつれ、無償の母の愛があることが根底であることを理解した。  そのため、愛というものを受けなかった人間のことを理解するのは難しい。愛を受けないということがあるのか、愛を受けているのに、受けてないと感じてしまうのか。愛を受けていたのであれば、自分で愛を感じる事が出来なければ、更生への道は愛を感じる様にするということにある。愛を受けていないのであれば、更生するという概念も理解できないか、永遠に承認欲求を求め続ける存在となるだろう。愛豊かに歩んできた人が、その愛を人の手によって切り裂かれた場合、完全な狂人にはならず、愛故にこそ、ゆっくり更生の道を歩むのだろう。一生くらい時間がかかるかもしれないが。最後の、松たか子のセリフの時に、表情を映さず黒暗転した様に。 なんてね。

ひきこもりの方がいる家族の方へ(岡山県内)

1.     岡山県ひきこもり地域支援センター   * 電話相談  086-224-3188 月~金曜日 ( 祝日、年末年始を除く ) 9 時 30 分~ 12 時 00 分  / 13 時 00 分~ 16 時 00 分 * 来所相談 予約制です。まずは専用電話にお電話ください。 <対象> 岡山市以外にお住まいで、ひきこもり状態にある本人やご家族の方など   2.     岡山市ひきこもり地域支援センター * 電話相談  086-803-1326   3.     岡山県内の保健所(ひきこもり相談支援窓口) https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/689597_6122295_misc.pdf   4.     岡山民間の支援センター   l    若者支援シェアハウス「人おこし」 https://hito.sanson.asia   l    NPO 法人エブリィハート  https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/033000612 Tel  090-8993-3480   l    特定非営利活動法人  KHJ 岡山きびの会 Tel  090-7541-5263   l    メンタルサポートの会  みんなの集い(窓口:美作保健所)  Tel  0868-23-0145

学びを結果に変える アウトプット大全 樺沢紫苑 sanctyary books

 今まで本を多数読んできた。読んできたが、ほぼ内容を覚えていない。そんなものだろうと思っていたが、この本を読んで自分がインプット過多で、アウトプットをしていない事に気づいた。著者によれば7:3でアウトプット過多にするべきだとのこと。 スライドを作るときや、プレゼンテーションを行う時に、まず紙やカードにアイデアを出しまくると良いとのこと。これは外山滋比古先生の「思考の整理学」にも書かれていた様なと思ったら、やはり書いてあった。まずは書いてみようと。勉強家でありながら仕事を残さない学者を例として。この時もドキッとしたが、あまり行動変容は起こらなかった。 紙に書くのは面倒くさいけどけど、アイデアはたくさん湧いてくる。手を動かすことも脳にとって良いらしい。書いて覚える学習法も効果的とのこと。 また、いきなり大きな目標に向かうのではなく、小さなことから始めるのが大事とのこと。これも、自分がスライド作りの時には、捗らない時はこのやり方をやっている。タイトルだけ作って、過去の使えるスライドなんかないかと探していると結構楽しくなって捗ってくる。このメカニズムは側坐核から海馬、前頭前野にいたる5分が「作業興奮」と呼ばれ、ここからエンジンが加速してくるのは良く経験することだ。 ファーストチェス理論も面白かった。チェスの名人を研究したものによると、5秒で考えた手と30分かけて考えた手は、86%が同じだったとのこと。ただ、この14%が大事な気もするし、自分は十分色んなバイアスにかかりやすいので注意が必要だけど。 ブラッシュアップに時間をかけるというのも自分としては苦手なところだ。完成してしまうと見直しは適当にしてブラッシュアップは面倒。しかし、後輩がYIA(young investers award)をとった時のブラッシュアップは凄まじく、実績を残す人は大事なんだろうと思う。今、一つの書籍をほぼ書き終わったところで、早く出版したいところであるが、何とかブラッシュアップに時間をかけてみようと思う。 情報受信者(インプット)のままでいるか情報発信者(アウトプット)になるか、情報が氾濫する時代でインプットのままでいると何も残らない可能性がある。著者の考えに従って、今後も読んだ本に対する自分なりのアウトプットをやっていこうと思う。

投資家がお金よりも大切にしていること 藤野英人 星海社

 藤野さんのNewspicks での対談が面白かったので買ってみた。一番驚いたのは、日本では失われた10年とか20年と言われており、実際TOPIX(東証1部の全銘柄)では2002年12月からの10年間では、世界が株価軒並み上昇しているのに対し、わずか日本では2%の上昇。確かに失われている。この「失われた」という他人事感が問題との指摘は最もである。しかし、その時期東証一部の企業のうち、66%の株価は上昇している。TOPIXは時価総額を反映しているので、大企業はダメだったが、中小企業は成長をしていたとのこと。「失なわれた」のは大企業の成長のことだったのです。 150円のペットボトルを購入して考えるお金の流れも面白い。販売メーカだけでなく、運送、デザイン、原材料、ペットボトルの生産など、一つの物を購入するにしても多数の人が関わっている。つまり、消費すると言うことは、その飲み物が美味しいからだけではなく、その企業を応援することになり、投資と同じである。消費することは投資なのだと。 そして、アルゴリズム全盛の中、最終的に投資は「人」であると。他の投資会社を推している藤野さんに惹かれて、結局「ひふみ投信」に入りました。