# 社会保障はじめました。 猪熊律子 Scicus
社会保障に関しては、生きていくために必要であるものの、社会人になるまで学んだ記憶がない。成人してはじめて国民年金を払い始めた際も、正直なんのことかも分からずに払っていた。
社会保険庁(現日本年金機構)による年金の記録支払い記録が曖昧であると騒ぎになった2007年(2009年に民主党政権になったが結局1922万件が未解明のまま)に、自分の年金履歴を確認すると、大学病院での研修の最終月が未納になっていた。ちゃんと、3月31日まで働いたのに。確認してみると、最終月は雇用されてない?のかよくわからないが、社会保険ではなく国民年金になっており、自主的に払わないといけなかったそうな。おそらく、大半の研修医が未払いのままになっているのではなかろうか。
高齢化が進み、若者が高齢者を支えるのが不可能になった現在、将来年金はもらえなくなる!などの言説が流布しているが、国民年金である基礎年金の財源は、半分が税金となっている。日本が財政破綻しない限りは税金の投入割合は増加し、国債でなんとか先送りしながら年金制度は続きそうである。そのため、国民年金は払っておいた方が良いというのが著者の考えである。現在の国民年金納付率は65%程度しかないとのことだ。少なくとも10年支払い履歴がないと、年金がもらえなくなる(病気をした際の障害年金なども)ので注意が必要だ。
厚生年金や組合健保には今のところ税金が投入されていない(協会健保には16%ほど税金投入)。企業業績が悪くなると、今後どうなるかはわからない。
社会保障の歴史から、現在の仕組みの基礎を網羅している。
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